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監修:岩垂純一診療所

痔瘻(痔ろう)とは

男性に多い痔です。 まず肛門周囲膿瘍ができてから痔瘻へと進んでいきます。

原因

肛門周囲膿瘍から痔瘻への進行

肛門陰窩から細菌が入り込むと、肛門腺が化膿し、その炎症が肛門周囲に広がって膿がたまる、つまり膿瘍になります(肛門周囲膿瘍)。これが自然に破れるか切開することにより、膿が排泄されます。そのまま治る場合もありますが、約半数の方は膿の管(瘻管)が残った状態となります。これを「痔瘻」といいます。ストレスやアルコールの摂取などによる下痢が原因であると考えられています。

症状

肛門周囲膿瘍の場合、38〜39℃の発熱、激しい痛み、腫れがみられます。痔瘻は、膿が出て下着が汚れます。膿の出口がふさがり、再び膿がたまると肛門周囲膿瘍と同様の症状になります。

分類

痔瘻は、瘻管の伸びる方向により分類され、それぞれに治療法が異なります。詳しい治療法については次のページをご覧ください。

分類 主な症状 主な治療法
浅部
痔瘻
低位筋間
痔瘻
低位筋間痔瘻 内括約筋と外括約筋との間を下に伸びる。痔瘻の約6割を占める。 瘻管が後方:「切開開放術」
瘻管が前方や側方:「括約筋温存手術」又は「シートン法」
深部
痔瘻
高位筋間
痔瘻
深部痔瘻 内括約筋と外括約筋との間を上に伸びる。二次口がないため排膿されない。痔瘻の1割弱にみられる。 「括約筋温存手術」
坐骨直腸窩
痔瘻
坐骨直腸窩痔瘻 外括約筋を越えて肛門挙筋の下のほうまで伸びる。肛門の後方を複雑に走行する。痔瘻の約3割を占める。 「肛門保護手術」
(一種の括約筋温存手術)
骨盤直腸窩
痔瘻
骨盤直腸窩痔瘻 肛門拳筋の上に伸びる。直腸狭窄を起こしやすい。ごくまれにみられる。 治療が大変困難で、手術をして人工肛門になる場合もある。

痔瘻(痔ろう)の治療について

ご注意:このページは一般的な知識や治療方法などをご紹介したもので、医療機関により大きな違いがあります。 肛門は大変複雑で繊細な部位ですので、信頼できる医療機関をご受診ください。

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監修者のご紹介

岩垂純一

医学博士 岩垂 純一

社会保険中央病院時代に研鑽した豊富な経験をベースに、どんな重症の痔も日帰り手術で苦痛なく根治治療を目指す自身の診療所を、東京銀座に開設(高度な技術の為自由診療となっております)。
詳細なプロフィールはこちら:https://www.iwadare.jp/info/prof.html

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